2017/02/24

Googleは情報を、Yahoo!はユーザーとの接触を欲しがっている

 こんにちは。高木龍平@デジんちゅです。本日は昨日の続きです。

昨日はGoogleとYahoo! JAPANは「ユーザーの引き止め」に関して真逆のスタンスだという話をしました。Googleがユーザーに「さっさと検索を終えてGoogleをはなれて欲しい」と考えているのに対し、Yahoo! は「できるだけ長くYahoo!の中に留まり続けて欲しい」と考えている。

さて、ではなぜこのような違いがでてくるのでしょうか。それは、両社が一番欲しがっているものが違うからです。

Googleが一番欲しがっているのは情報です。Googleはその使命として「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」を掲げています。つまり最初にくるのは情報。それを使いやすい形に整理して無料で便利なツールとして公開し、ツールを使ってもらうことで更に新たな情報を手に入れるというのがGoogleのサイクルです。

なのでGoogleとしてはユーザーにはGoogleの中でちまちま動くのではなく、どんどんアクティブに動いてもらって生きた情報を次々と届けて欲しいのです。

 一方のYahoo! JAPAN。こちらが一番欲しがっているのはユーザーとの接触です。Yahoo! JAPANはビジョンとして「情報技術で人々の生活と社会をアップデートする」というのを掲げています。対象としているのが「人々の生活と社会」。これを良くしていこうとすれば、当然より多くの生活シーンでユーザーと接触する必要があります。

なのでYahoo!は検索のみならず、オークションやショッピング、クレジットカードなど生活に密着したサービスを数多く提供して、ユーザーをできるだけ逃がさないように自分たちの中に引き留めようとするのです。

このように本質的に求めるものが、かたや情報、かたやユーザーとの接触と異なっているので、それが検索サービスにおいてもスタンスの違いとして明確に現れるのです。

検索以外にも両社のサービスが重複しているものは多々あります。メール、動画、地図などなど。それらもサービスとして似てはいますが、よく見ると随分と違いがあります。その違いのベースにあるのはやはり両社の本質的な違いなのです。

と、二回に渡ってYahoo!とGoogleの違いをみてきました。こういう背景を知っていると、それぞれのサービスを使う時にいろいろと気づくところがあって楽しいものです。

ではまた明日!